選考において、単に1対1の面接を行うだけではなく、

グループディスカッションなど、多様なコミュニケーションスキルを確認する企業が増えています。

大手企業の約4割が、選考にグループディスカッションを採用しているという数字もあるほどです。

つまり、これから就職活動や転職活動をする方は、

「グループディスカッション」の対策をする重要性が増していることを意味します。

本コラムでは、

選考でグループディスカッションが取り入れられる意味や、

選考突破に必要なポイント、

よく出題されるテーマも併せてご紹介します！

グループディスカッションを取り入れる意味とは？

グループディスカッションは、

選考プロセスにおいて多くの企業が導入している手法であり、

個人面接だけでは評価しきれない候補者の特性や能力を見極める場であります。

以下のような理由が考えられるでしょう。

1. 候補者の多面的な能力を評価するため

【コミュニケーション能力】：相手の意見を尊重しながら、自分の考えを的確に伝える力。

【リーダーシップ】：議論をまとめたり、チームを前進させる主導的な役割を果たせるか。

【協調性】：他のメンバーと円滑に連携し、全体の雰囲気を良くするスキル。

【問題解決能力】：与えられたテーマに対して、合理的かつ創造的な解決策を提案する力。

2. 入社後のチーム適応力を把握するため

現代の仕事は、個人作業よりもチームでの共同作業が重視される傾向にあります。

候補者がどのようにチームに貢献できるか、

どのような役割を担うかをリアルに観察する場となります。

3. 効率的で公平な選考をするため

複数の候補者を同時に観察できるため、企業は限られた時間内で多くの情報を得られます。

また、面接官の主観に左右されにくく、公平な評価がしやすい手法でもあります。

4. 候補者自身のスキル向上の場としての意味

グループディスカッションは、就職活動や転職活動中の候補者にとっても、

以下のようなスキルを磨く貴重な機会です。

【論理的思考力】：限られた時間内で効果的な議論を展開する力。

【プレゼンテーション力】：自分の意見をわかりやすく伝えるスキル。

【自己分析力】：議論の過程で自分の強みや弱みを再認識する機会。

グループディスカッションを取り入れることで、企業は候補者の真の能力を見極めやすくなり、

候補者もまた成長の機会を得ることができます。

このような選考手法が今後ますます重要視されることは間違いありません。

人事が見ている評価ポイントとは？

人事は、個別の面接では見ることができない

「グループディスカッションならではのポイント」を見ています。

【1. コミュニケーション能力】

議論を活性化する、話をまとめる、議論を円滑に進めるための素質や、

意見が分散した場合に解決策を展開できるかを見ています。

話しやすい雰囲気づくりをしたり、他のメンバーの話に相槌を入れたり、

メンバーからうまく意見を聞き出すことができるかどうかも重要な要素です。

【2. 傾聴力】

自分だけではなく、他の意見やアイデアを最大限に生かし、

最適な答えを出すための能力が求められます。

「相手の話を最後まで聞く姿勢があるか」も評価ポイントです。

【3. リーダーシップ能力】

グループディスカッションでは、メンバーの意見を聞きつつも、

中心となって議論を進め、結論に導くリーダーシップも評価されます。

あくまでもメンバーへの配慮や関わりを重視した働きが重要です。

グループディスカッションでよく用いられるテーマとは？

これからグループディスカッションを控えている方は、

どのようなテーマが与えられるのかが一番気になるところだと思います。

以下にテーマ例を記載するので、対策の参考にしてみてください！

～テーマの例～

・社会問題の解決策を議論する（例：少子化対策、エネルギー問題）

・新しいアイデアを考える（例：自社の新商品のアイデア、既存商品のPR）

・架空の企業の課題に対する戦略を立てる（例：市場拡大の計画）

・環境問題への取り組み（例：企業ができる脱炭素化の方法）

・チームビルディングに関する方法（例：多様性のあるチームでの効果的な協力方法）

・教育改革のアイデア（例：テクノロジーを活用した教育の進化）

・未来の働き方を考える（例：リモートワークの普及とその影響）

・10年後の業界動向を考える（未来で必要とされる製品、ニーズ）

・地域活性化のための観光戦略（例：地方都市を訪れる観光客を増やすアイデア）

・デジタル社会における倫理的課題（例：AIの倫理的活用方法）

・人口減少時代の都市デザイン（例：縮小する都市の効率的なインフラ計画）

テーマは多岐に渡るため、社会一般常識が必要であったり、

企業理解や業界への理解が求められる場合もあります。

グループディスカッションがある選考のメリットとデメリットとは？

＜グループディスカッションのメリット＞

以下のような項目が「得意」な方は、

グループディスカッションを有利に進められるかもしれません。

1. コミュニケーション力、ロジカルシンキングをアピールできる

短時間で論理的に考え、わかりやすく説明できる力や、

メンバーからの様々な意見を1つにまとめる力があれば

高い評価を得られるでしょう。

2. チームで働く適性をアピールできる

相手の意見を尊重したり、共感することで「協調性」や、

その時に出されたテーマに対する「適応力」をアピールできれば、

人事は、あなたの働く姿をイメージしやすくなります。

＜グループディスカッションのデメリット＞

議論が浅くなりやすい

グループディスカッションは、物事をじっくり考える人には不利で、

瞬発的にアイデアを出すスキルを持つ人材に評価が偏る場合があります。

グループディスカッションは、チーム内での議論が必要なため、

個人面接よりも、「他者との関わり方」をアピールしやすいです。

今後、就職活動や転職活動でグループディスカッションが選考に含まれる際は、

その企業の業界や難易度も考慮して準備を進めてくださいね！