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「M&A」という言葉を耳にする機会は、就職・転職活動中にも増えています。
ニュースで「企業が大手に吸収された」といった話を聞くこともありますよね。
しかし、そもそも企業がM&Aを行うのはなぜなのでしょうか?
M&Aとは「Mergers and Acquisitions(合併と買収)」の略で、
企業同士が一緒になる(合併)、または一方の企業がもう一方を買収する(買収)ことを指します。
一見「企業の買い物」のように思えますが、実は経営戦略の一環として行われることが多く、
その目的は大きく以下の3つに分けられます。
新しい分野へ進出する場合、ゼロから事業を立ち上げるには時間もコストもかかります。
その点、すでに実績を持つ企業を買収すれば、
ノウハウ・人材・取引先を一気に獲得できます。
短期間で事業を拡大できるのが、M&Aの大きな魅力です。
似た事業を展開している企業同士が合併することで、
開発・製造コストの削減や販売網の共有が可能になります。
ブランド力を統合することで、
市場シェアの拡大や新商品の開発スピード向上にもつながります。
近年は、後継者不足を理由にM&Aを活用する中小企業も増えています。
優良な技術や人材を持つ企業を存続させる手段としても、M&Aは注目されています。
M&Aには大きく分けて「友好的買収」と「敵対的買収」という2つの形があります。
両者の違いを理解することで、企業がどのような価値観や経営方針を持っているのかも見えてきます。
友好的買収とは、買収される側と買収する側の合意のもとで進められるM&Aです。
経営陣同士が事前にビジョンや役割分担を話し合い、
統合後の方向性を確認したうえで実行されます。
【メリット】
■組織統合がスムーズ
■従業員や取引先の反発が少ない
■ブランドイメージを保ちやすい
【デメリット】
■協議に時間がかかり機会を逃すこともある
■買収金額が高くなりがち
【例】味の素が米国栄養食品企業を買収したケース
両社が事前に合意し、共同で新市場を開拓したことで、
双方の強みを活かしたグローバル展開に成功しています。
敵対的買収とは、買収される企業が経営陣レベルで反対しているにもかかわらず進められるM&Aです。
買い手企業が市場で株式を買い集めたり、
株主に直接呼びかけて経営権を握ろうとします。
【メリット】
■短期間で経営権を獲得できる可能性がある
【デメリット】
■経営陣や従業員との摩擦が大きい
■ブランド価値や社風が崩れるリスクが高い
日本ではまだ敵対的買収は珍しく、どちらかといえば協調的なM&Aが主流です。
M&Aの進め方ひとつで、その企業の「経営姿勢」が見えてきます。
友好的M&Aが多い企業:調和・安定・協調を重視する傾向
敵対的買収を仕掛ける企業:スピードや挑戦を重視する“攻め”の経営
「M&A」と聞くと経営の話に思えますが、転職活動においても重要な視点になります。
M&Aを経験した企業では、
経営体制・社風・待遇が大きく変わることがあります。
転職の際は、以下のポイントを意識して企業研究を行いましょう。
■どのような目的でM&Aが行われたか(拡大?再建?事業承継?)
■統合後の経営方針・組織文化の変化
■M&A後の人事制度・働き方の変化
これらを知ることで、「この会社の変化に自分がついていけるか」
「どんな成長機会があるか」を具体的に判断できるでしょう!
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